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Mon 10/12/2012

「きのう何食べた?」7巻 (よしながふみ)

●どうやら

強力な冬将軍が、シベリアから降りて来ているようですね。

太平洋側や東海の平地でも積雪のおそれ

北関東はもとより、大阪や名古屋でも初雪を観測したとか。

実際・・・寒いです。

晴れましたけど、かなり。

部屋の片づけをしていましたが、しんしん冷えるので、すぐにリビングに舞い戻ってしまう(笑)。

北向きのキッチンなどは、かなり重装備でないとツライですよね。

あんまり冷えるので、今日は早く寝ようっと。



●そういえば

最近よんだ本の話。


きのう何食べた?(7) (モーニング KC)きのう何食べた?(7) (モーニング KC)
(2012/12/03)
よしなが ふみ

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コツコツと地味に続くこの連載も、今や7巻です。

基本的には、レシピ漫画。

シロさんは、しっかり者の弁護士(美人だし料理は上手いし貯金がっつりで性格いいし、カンペキですね)。

ケンジくんは、ちょっとオネエ入ったやさしい(というか乙女な)美容師(ヒゲで長身だけどさ)。

堅実で地味な中年ゲイカップルの、ささやかな日常を丹念に描くこのマンガ。

(二人とも、40代後半です。)

派手なラブシーンも、ドラマチックな展開もないけど、ほのぼの、じんわり、心に来ます。

※男性誌掲載なので、そもそも非常に抑制の効いた、BLらしくないBLです。

(以前にも書きましたが、『春抱き』がミシュラン☆つきのフレンチフルコースだとしたら、このマンガは東京でいちばん旨いお蕎麦屋さんの天ぷらそば、みたいな感じ。カテゴリ違いで比較は不毛です。)

ずうっといいなあ、こういうのって幸せだよなあ、って思っていたけれど。

今回は、シリーズ最高潮です。

今までで、確実に、いちばんいい。

指輪を買ったあたりから、徐々にここに向かって来たんだなあ、という感じです。

テンションが高い、といってもあくまでこのマンガ基準でってことですが、とにかく心が熱くなります。

火傷しそうな熱さじゃなくて、寒い夜を心地よくすごすための湯たんぽみたいに。

最初の話でいきなり、天然のろけ爆弾を炸裂させるシロさんに、目が点。

(岩城さんレベル、と言っておきましょう。マジで。)

あまりに予期しない出来事なので、びっくりしました。

シロさんは普段そういうキャラじゃないからこそ、あの発言にはぐっと来ます。

やられた、という感じ。

もうひとつ別の話でも、シロさんの変化、というか進化?が見られます。

人目をはばかることが最優先だったこの人が、ケンジくんと暮らした時間が長くなるにつれて、徐々に変わって来ている。

ケンジくんの気持ちを汲む余裕、みたいなものが見え隠れします。

実にさりげなく、さらりとね。


※これ以降、若干のネタバレを含みます※







いよいよお正月。

両親に約束した通り、シロさんは初めて、ケンジくんを連れて実家に帰ります。

普段はカジュアルな格好一辺倒のケンジくんが、かっちりスーツにネクタイ、トレンチコート。

(こんな服、持ってたのか・・・というのがいちばんの驚き。わざわざ買いに行ったのかもしれないですね。まさか、シロさんのじゃないでしょうし。)

ギクシャクしつつも、そこは(一応はね)大人の対応で迎えるご両親。

気まずさに耐えきれず、母親の手伝いにキッチンに逃げるシロさん。

(おいおい、アンタの男を見捨てるんかい・・・?)

間を持たせるため、父親はケンジくんに、シロさんの若いころのアルバムを見せる。

ここでの二人の会話が秀逸。

訥々と、じんわり、せつなくね。

(そして最後には、とんでもなくコミカルなオチつき。よしながさん、さすがの手腕です。)

あとはまあまあ和やかに、4人で食事。

美味しいご飯のある食卓を囲む幸せが、このマンガのキモですものね。

その後、二人はシロさん実家を辞すわけですが。

帰り道、まずは笑いのオチが炸裂。

ご両親のあらぬ誤解に、失笑するしかないシロさん。

変な誤解の犠牲者?になったケンジくんはまったく気にせず、ニコニコご機嫌なのね。

いいじゃないの、それでシロさんのご両親がイイ気分になるならって。

とかくヘタレに描かれがちなケンジくんですが、こういうときは大人だよなあって思います。

けど、ものすごく乙女でもあるんですよね・・・(笑)。

恋人の家を訪問し、家族に紹介される。

―――ありきたりのようで、ゲイのカップルにはなかなかハードルが高い。

そんな幸せな機会がいつか自分にやって来るとは、思ってもいなかった。

万感の思いでそう呟き、涙をこぼすケンジくん。

「つき合わせて悪いな」くらいに思っていたであろうシロさんは、ケンジくんのリアクションに驚きます。

でも、そっと頭を抱いてあげるんだよね。

「もう、死んでもいい」なんて言われたら、そうなるよなあ。

しょうがないなあという気持ちと、可愛いなあという気持ちで。

(どっちも40過ぎのオッサンですが、ケンジくんのほうが年下です。)

夜道とはいえ、天下の往来で。

今までのシロさんでは、考えられない行動。

で、ここでもうひとつ、爆弾が落ちます。

今度は笑いではなく、世間の冷ややかな視線、という残酷な爆弾。

ぐさっと・・・来るよなあ。

BLファンタジーが、世間のリアリティに触れた瞬間、みたいにも思えるから。

でも、シロさんもケンジくんも、黙ってやりすごします。

受け流すくらい、なんでもない。

ゲイであることの痛みは、人生でさんざん経験してるでしょうから。

でも、ふたり一緒だからね。

だからやりすごせるのでしょう。

この二人は、世の中の偏見と戦ったりはしません。

世界の中心で愛を叫んだりもしません。

ごく普通の、平凡な社会人として暮らしていく、それだけ。

恋人がいて、おいしいご飯がある。

―――それが幸せ、って知ってるんですね。

いろいろ主張せずに、さらりと描くよしながさんの筆が冴えます。

ホント、すごく面白いよ~。


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