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Thu 02/07/2015

Tender Greens (be-boy GOLD2015年02月号) No.13.4

☆この記事は☆

2015年01月19日付のわたしのメインブログ、「ゆすらうめ異聞 雑想記」の記事を、ほぼそのまま再掲載したものです。

日々更新の「雑想記」では、その名のとおり、『春抱き』のみならず、日常のあれこれやその他の「好き」をランダムに発信しています。

カメラや写真、歌舞伎、スポーツ、時事問題などなど。

そうした記事の中から、『春抱き』関連、その他の本やマンガのレビューに相当する記事を抜き出して、この「恋歌」に転載しています。

特に元記事を再編集していないため、関係ないネタも混ざっていますが、ご了承ください。

レビューを読む前には、上の「使用上の注意」をご覧になってくださいね。







※今回もダラダラ長い。ごめんなさい。



●お便りやコメント

たくさん、ありがとうございます。

春抱き』でも、震災のことでも。

その他ブログで触れていることなら、基本なんでも歓迎です。

みなさまの震災体験には、考えさせられました。


不適切なことは・・・あんまり思いつかないなあ。

人生相談やお友だちみたいに私信のみだと、さすがにちょっと戸惑うかもしれない(汗)。

あとはブログで触れていないこと、ぐらいでしょうか。

ほとんど書かないこと=あまり関心のないこと(である確率が高い)、って。

自明だとは思いますが、とりあえず。


コメントの方法はいわゆるコメント欄でも、拍手コメントでも。

メールでも、お好きな方法でどうぞ。

(メールフォームは、「ゆすらうめ異聞」に設置してあります。)

文字数が多い場合は拍手コメントよりも、ふつうのコメント欄のほうがありがたいです。

どちらでも「非公開」(=わたししか見られない)設定にできます。

というかいただいたコメントが公開OKでも、ほとんど表示させていません。

昔コメント欄でいろいろあったもので・・・(汗)。


お手紙は日本語でも英語でも、どっちでもありがたく拝見します。

春抱き』は世界共通言語ですものね。

好きになるのに国籍も国境も関係ない。

(というより、そもそも日本人だけのものじゃないしね。)

まあ、わたしがわからない言語でのお便りは困りますが・・・(汗)。


もっとも正直、凄いなあとは思います。

日本語が第一言語じゃなくて、でも『春抱き』を(原語で)楽しんでる人たち。

英語やフランス語ほか、わたしは言葉が大好きだし、わりと知ってるほうだと思うけど、

「日本語ほど複雑怪奇で面倒な言語は世の中にない!」

といつも思っていますから。

なにしろ、単語数がめちゃくちゃ多い。

(ワタシ=「自分自身」を指す言葉だけで、いったい何種類あるんでしょうね?)

表記が異様にややこしい(ひらがな&カタカナ&漢字&ヨコモジそのまま)上に、文法がゆるい。

とにかくユルくて、何でもアリ。

文法がゆるいってことは、論理的じゃない、ってことでもあります。

さらに、話し手と相手の「関係性」で言葉が変わるという、尊敬語&謙譲語トラップ。

冗談でなく、

「日本人に生まれてよかった(=日本語を外国語として学ばずに済んでよかった)」

としみじみ思うほど。


とくに話し言葉は、難易度が高いですよね。

ルール(文法)なんかあってないようなものだし、だれでも簡単にマイ造語をつくれます(笑)。

フィーリング至上主義。

そして、言外のニュアンスを汲みとってナンボ、の世界。

意思伝達がうまくいかない場合に、

「誰にでもわかるように、筋道を立ててもっと明確に説明しなさい」

ではなくて、

「前後関係や常識やバックグラウンド情報やあえて言わない事を総合的に判断して、話し手の意図を察しなさい」

となることが多い。

スーパー察してちゃん社会では、「KY」が究極の罵りことば。

本当に大変です。

(かつて英国の裁判所に提出する日本人の供述調書の英訳を頼まれたことがありますが、主語がないわ、文脈が不明瞭だわ、否定とも肯定ともつかない表現が多いわで途方に暮れました。ただでさえ日本語のニュアンスは難しいのに、その証人はおそらく意図的にのらりくらり逃げたのでしょう。十数ページあっても内容がスカスカなのが衝撃的でした。)

自分の意見をはっきり言わない(言うことを善しとしない)文化。

(つかむしろ、本当のことを言ってはいけない文化かも!?)

それが根底にあるからですが、いやあ。

ホント、無茶苦茶やろ(汗)。

「行間のニュアンスを読む」以上のことを要求され、それが出来て「当然」と言われてもね。

日本語を習得しようとする外国人にとっては、とてつもなくハードルが高いと思います。

日本人と日本文化をあわせて学ばないと、生きた日本語が見えて来ない。

理解しづらい。

「そんなの、どの言語でも同じじゃない?」

と言われそうだけど、そうかなあ。

少なくともヨーロッパ系の言語に関しては、ビミョーに違うような気もします。

その国の文化を知らないとまともにしゃべれない、と言ったらいいすぎじゃない?

(その国の言語を学ぶ以上、文化や歴史、国民性を知ることが有益なのは当然ですが。)


・・・あれ?(汗)

なんか、例によって脱線してますね。

すみません。

春抱き』ファンに話を戻しましょう(汗)。

要するに、海外にもたくさんの熱狂的なファンがいて凄いなあ、って。

それが言いたかっただけ、かも(笑)。


そういうわけで>>

わたしの知る限りの、『春抱き』ファンの特徴。

最初に、コア年齢層が40代~50代。

10代の読者も、60代のファンも知ってますけどね。

(初めてメールをくださるときに、「きっと私みたいなおばちゃんは他にいないと思いますが・・・」と謙遜する方が多いのですが、とんでもございません。『春抱き』ファンとしては、アナタはごくごく標準的です。)

いい歳をしてBL好きの残念な独身女性・・・?

かと思いきや、既婚者が多いのも特徴。

世代的、年齢的に当然かもしれませんが、旦那さまやお子さまのいる方が多めです。

(ゆえに趣味を家族に打ち明けられず、コミックスやグッズの置き場所や読むヒマを確保するのに四苦八苦、という涙なしには聞けないエピソードも多数。みなさん、大変な苦労をしています。)

『春抱き』のふたりを見ていて、夫婦の可能性に気づいた。

夫婦関係を改善するために、努力するようになった。

―――といった話も、ちらほらお伺いします。

ほかのBL漫画じゃ、およそ考えられない反応でしょう。

『春抱き』が、自らの生き方を省みるきっかけになるほどの作品だということ。

単なるエンタメの域を超えた、奥の深さを感じます。

さらに別の特徴。

個人的には、「今さら腐女子」と「出戻り腐女子」が多いように思います。

・・・なんじゃそりゃ(笑)。

※わたしの今日の造語です。

今さら腐女子 = 
いい歳をして初めてBL(というか『春抱き』)にハマってしまった人。

出戻り腐女子 = 
遠ざかっていたマンガの世界に、BL(というか『春抱き』)のせいで引き戻された人。

どちらにも、ご愁傷さまとしか言えません・・・(汗)。

特に、今さら腐女子のみなさま。

若いころに罹患して免疫ができていないせいか、よりいっそう熱く燃えあがるようです。

ふふふ。

ちなみに、「出戻り腐女子」には2種類あって、

①もともとBL(昔は耽美とかJUNEとかやおいとか呼ばれていた)が好きだった人

②少女マンガ(あるいは少年マンガ)は好きだったけど、BLジャンルには縁がなかった人

に分かれます。

さらにいうと、①のタイプには、

(1)自覚アリのBL好き
(JUNEだのイマージュだのPatsyだの、森茉莉だの栗本薫だのを読んでいた派)

(2)自覚ナシのBL好き
(実質BL雑誌だった昔の「花とゆめ」や「LaLa」などを、そうと意識せずに愛読していた派)

に分類されると思います。

ああ、それから(2)の中には、

“そこはかとなくBLのかほり漂う”

一般小説や漫画、映画に魅かれていた人も、おそらく含まれます。

ジャンルとしてはミステリとか、SFとか、時代小説とかいろいろ。

たまたまそういう要素のある作品が好き、ってだけじゃ腐女子呼ばわりはしません。

でも、そういう傾向の作品ばかり選び探し出しているとしたら、

「ようこそ、こっちの世界へ!」

ってことです(笑)。


・・・あれれ(汗)。

すみません、なんか脱線しすぎですね。

BLの歴史をひも解いてる場合じゃなかった(笑)。

分析癖があるので、なんでも調べて解説したくなってしまいます(汗)。


というわけで、『春抱き』ファンの特徴。

つまり、なんていうの?

『春抱き』が大好きで大好きで、ファンサイトまで調べちゃうし、二次創作なんかも読んじゃうし!

という熱心なファンには意外と、BL処女(名誉処女)が多いんですよね。

『春抱き』しか知らないし、知らなくていい。

ほかのBLに興味がなかったり、あっても「ついで」程度だったり。

『春抱き』だけが特別。

他に要らない。

―――そういう絶対的なポジションに、『春抱き』は据えられがちです。

すごいですよね、ホント。

もちろん、

「あれもこれも好き!」 (『春抱き』はその中のひとつ)

って読者もいるはずですが・・・うむむ。

わたしはめったに遭遇しないなあ(汗)。

そういう人はきっと、わたしにメールなんか寄越さないのだと思います。

(そりゃそうだ!)

よって>>

わたしの周囲には、『春抱き』信者しかいない(笑)。

作者と、主人公たちの性質を反映するのか、とにかくみなさん熱い。

暑苦しいほど情熱的なファンがいっぱいです。

偏ってる?

うん、たぶんそうです。

でも別に問題ないし・・・(笑)。

そのみなさまの熱のおすそ分けをもらって、サイトやブログをやってるわたし。

おこぼれに感謝、感謝です。






●お便りへの

返答など。

※長いです。もう。


隠し子ネタ

というか、子供ネタ。

(一般的に)BLではありがちなネタのひとつ。

・・・だと、わたしは思ってます(笑)。

もちろんお話やキャラ設定によりますが。

「男同士なのに子育て!?」

ってのがおもしろい。

意外性があるし、家族ごっこができる。

子供がいるとエピソードに事欠かない、ってのもあるでしょう。

(大半はカップルの一方がバツイチ子あり、というパターン。子供が案外と大きくて、家庭内で三角関係になるケースもありますね。)


腐女子の中には、

「せっかく男同士の恋愛を描き、そこで完結しているはずなのに、なんで子供?」

と抵抗を感じる人もいます。

男×男の世界に、なにも男女間の制度や価値観を持ちこまなくてもいいじゃない。

―――という論理には、説得力がある。

(とは思う。)

ひと口にBL好きといっても、

「現実世界とはまったく切り離した次元で、ファンタジーとしてのBLを楽しむ」

タイプと、

「現実世界が好きではなく、日常生活から逃避したくてBLにのめり込む」

タイプがいるようです。

数の上ではたぶん、圧倒的に前者が多い。

わたしの周囲にいる人たちも、ほとんど前者ではないかと思います。


『春抱き』の場合は、ちょっと例外。

センセが早い段階で、赤ちゃんネタを描いちゃってますからね。

そう、言わずと知れた『リンケージ・マップ』。

『春抱き』全話のうち唯一のオカルトもので、他の話とは毛色がちがいます。

※これに関しては後述。

岩城さんの想像妊娠と疑似出産。

(あれは想像妊娠の域をかるーく超えてますが、便宜上そう呼んでおきます。)

二次創作をする人間にとっては、それがライセンスでした。

GOサイン、ということ。

(これは個人の考えかた次第ですが、わたし自身は、原作の趣旨や価値観に反するお話は書かないようにしています。たとえば、宮坂くんと小野塚くんの恋愛ネタは書かない。本編の二人にその兆候がまったくなく、原作者がそれを望んでいないように感じるからです。好みの問題ですけどね。)

単に子供ネタ、ってだけじゃない。

岩城さん香藤くんの(?)子供を宿すという、まさにファンタジーな超展開。

岩城さんが(疑似)お母さんになっちゃうわけですから、そりゃあインパクトがありました。

「あ、いいんだ?」

「そういうのアリなんだ?」

と思ってしまったら、あとは想像力が仕事をしてくれます。


そうして書かれたのが、小鳥さんの作品でした。

彼女の作品には二本、子供ネタがありますよね(笑)。

①陰○師

②F1 (伏せ字にならない!)

おそらくみなさま、とうにご存知だと思います。

※ご存知ない方は、ぜひ彼女のサイト「Lovesymbol」へどうぞ。

陰○師のほうのプロット誕生にはわたし自身がかかわっていたので、よく覚えています。

あれはまあ、ファンタジーの上にファンタジーを塗り重ねた設定。

いま読んでも、すばらしくぶっ飛んでいると思います(笑)。

もう一本のほうは、ファンタジー要素は薄め。

だけどそちらには、別の特殊事情があります。

それはもちろん、岩城さん香藤くんが 「もともと友人であった」 という設定。

親友といってもいいほどの仲、だったのよね。

『春抱き』のパラレル小説は多いけど、実はこれは珍しいんじゃないかしら。

(本編のふたりは、一度だって友人だったことはありませんから。)

まあ、香藤くんは実は惚れてたってことなので、

「親しい友人だと思っていた」

のは岩城さんのほうだけだった、とも言えますが(苦笑)。

ともあれ、その前提はけっこうなミソです。

いざ恋人同士になっても、岩城さんの態度はどこか・・・何ていうの?

あっさりさっぱり、潔くって男らしい(笑)。

いい友人として、相手のためによろこんで骨を折る、みたいな姿勢が見え隠れ。

“さぶ岩城さん” などと、ひそかに呼ばれる所以です。

献身的に香藤くんを愛している一方で、あまり見返りは求めていない感じ。

それが奇妙なおかしみと切なさを生んでいるように思います。

あのF1岩城さんだから、ニキが現れてもびくともしない。

もしも万が一、無論ありえない話ではあるけど、あの香藤くん

「いろいろ考えたけど、やっぱりニキの母親とよりを戻すことにした」

なんて言ったとしたら・・・?

そうか、と黙って引き下がりそうな危うさが、あの岩城さんにはあります。

そこがまあ、あの小説の面白いところなんですけど。


って、おい(汗)。

なんか関係ないこと、書いてますね。


で、わたしの場合。

岩城さんの実子ネタ。

それをまともに書いてるのは、わたしのアレだけじゃないかなあ。

※小鳥さんのサイトにあります。

(この頃サイトめぐりをしていないので、気づいてない可能性は大いにありますが。)


うちのサイトの常連さんは、きっとよくおわかりと思いますが、

「岩城さんの過去の恋人」

ネタが、どういうわけか、わたしは大好きなのです(笑)。

もちろんすべて女性です。

一般的にBLスキーは、女性の介入を嫌います。

男女の恋愛が見たいなら、わざわざこっち側に来る必要はないから。

それはその通りなんだけど、うーん。

岩城さんは特別なんだよなあ。


わたしは岩城さんの人生を、ずっとずっと、アホみたいに考えて来たのよね(笑)。

『春抱き』コミックス1巻の時点で、彼は27歳。

(のちに、それより何年か若い岩城さんが登場しますが、それはずっと最近のお話。)

香藤くんに巡り合うまでのおよそ四半世紀。

彼はどこで暮らし、どんな人生を送って来たのか。

なにを考え、誰と知りあい、どう生きてきたのか。

そういうことばっかり、ぐるぐると何年も考えていたわけです。

バカみたいだけど、本当の話(笑)。

本編その他にある断片的な情報から、彼の人生を再構築する。

そのメンタル作業に、没頭した時期もありました。

裕福な実家で、なに不自由なく育てられた。

大切に愛されてはいたけど、本人にしてみれば制約ばかりでウザかった。

ちょっとグレてた?反抗期っぽい?時期もあったらしい。

高校では剣道部。

卒業して、ほぼ出奔するかたちで上京。

俳優を目指していたけど売れなくて、結局はAVに甘んじていた。

この ↑略歴↑ には空白部分が多すぎます(笑)。

知らないことが多すぎる。

それで、高校のときの彼女を創作しました。

だって、もてなかったわけがないから(笑)。

自分から行くタイプじゃないけど、押しに弱いのは事実だから(笑)。

初体験が18歳だそうだから、せめて高校生のうちに。

―――ね?

いろいろ考えると、キュートで気の強い年下の彼女とか、イメージが浮かんでしまう。

なんでしょうね?

岩城さんには、フツーの(フツーにモテる男の)経験をしていてほしい。

そんな願望があるんだと思う。

香藤くんに出会って運命の「初恋」におちる前にも、ちゃんと人生はあったはずだから。


そして、もう一本のほう。

というか、実子ネタのほう(笑)。

こちらはパラレルなので、「略歴の穴埋め」とはちがいます。

でも、狙いは同じですね。

香藤くんと恋人同士になる前にも、岩城さんには充実した人生があった。

(あってほしい。)

そこには過去の男も女も、まあ人生いろいろあるよね。

―――ってのは、ヤ○ザ岩城さんだから可能だったんだと思いますが(汗)。

(やーさまを掴まえて「充実した人生」ってのも変ですが、そこはご容赦ください。)


登場させた女性は、わたし的には最高にいい女です。

岩城さんに見合う女性。

なかなか大変なハードルです。

(え? 都合のいい女? ・・・いや、それは・・・だってBLだし。)

もっとも、ヘテロな岩城さんを詳細に書きたいわけではない(笑)。

女性との恋愛模様の描写はありません。

あくまで香藤くんを得て、岩城さんの人生がどう変わったかがテーマです。

実子を身ごもっている女性を目の前に、さて、どうする?


・・・あ、なんか、まずいかも。

これ以上書くと、ヤブヘビになりそうです(汗)。

やめておこう。

何年も前の作品ですし、もちろん霧胡さんとはなんの関係ない。

関係ないけど、でもこれ以降は何を書いても、本編と比べられるだろうなあ。

霧胡さんと翔くんがチラつくだろうなあ。

それはつらいかも・・・(汗)。






●では、

またね。。。


タグ : 春抱き岩城さん香藤くんTender_Greens二次創作隠し子ゆすらうめ異聞

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