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Thu 25/08/2016

凶鳥の如き忌むもの (三津田信三)

☆この記事は☆

2014年01月14日付のわたしのメインブログ、「ゆすらうめ異聞 雑想記」の記事を、ほぼそのまま再掲載したものです。

日々更新中の「雑想記」では、その名のとおり、『春抱き』のみならず、日常のあれこれやその他の「好き」をランダムに発信しています。

カメラや写真、歌舞伎、スポーツ、時事問題、本やマンガのレビューなどなど。

そうした記事の中から、『春抱き』関連、その他の本やマンガのレビューに相当する記事を抜き出して(あるいはそういう記事がメインのブログをまるごと)、この「恋歌」に転載しています。

特に元記事を再編集していないため、関係ないネタも混ざっていますが、ご了承ください。

レビューを読む前には、上の「使用上の注意」をご覧になってくださいね。






●寒い!

なんかもうね、芯から冷える気がしました。

一日ずっと寒かった。


WS000114.jpg


雲の様子を見るだけで寒そう・・・(笑)。

成人式、そういえば雪のところも多かったみたいですよね。


WS000113.jpg


で、いよいよこの辺も雪・・・?

いやな予感がします(苦笑)。





●本田くん

ACミラン、デビュー。

試合には負けたわけだし、彼も途中からの出場。

・・・のわりには、評価が高いですね(笑)。

本田圭佑のミラン・デビュー戦にイタリア5紙がチーム最高点「不運なシュートはオスカー賞もの」

(御祝儀相場、ではないでしょう。今のACミランにそんな余裕はないから。)

惜しいシュートは凄かったけど、あんまり誉められすぎてこわいよ~。

期待がいい意味でプレッシャーになるタイプの選手だとは思うけど、でもさ。

まだまだ始まったばかりなんだから、アジャストするまでちょっと待ってほしい(笑)。

でも、待ってくれないんだろうなあ。

救世主扱いされて、今すぐに結果を出すことを求められる。

大騒ぎされたぶん、その後のパフォーマンス次第ではあっという間に叩かれかねない。

きびしいプロの世界だと思いますが、頑張ってほしいなあ。

(彼、そういうの好きそうですよね?)

それにしても、ミラノは寒そうだった。

東京とあんまり変わらない気温のようですが、あ、そっか。

今までモスクワにいた本田くんにとっては、楽勝かもね(笑)。





●感想など

「凶鳥(まがとり)の如き忌むもの」、読みました。


凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)凶鳥の如き忌むもの (講談社文庫)
(2012/10/16)
三津田 信三

商品詳細を見る



三津田信三の「刀城言耶」シリーズ、第二弾。

カバー絵を見てもわかるとおり、ホラー寄りの本格ミステリーです。


三津田さんの作品は、まずほとんどがホラー系。

でも、わたし自身はホラー好きではありません(笑)。

好きではないので(信じてもらえないけど)、同じ三津田さんの作品でも、ミステリーではない純然たる?ホラー作品はほとんど手をつけていません。

でも、このあたりが微妙なのですが、

「怪奇・幻想・ホラー風味の本格ミステリー

は、好きなんですよね・・・(笑)。

わたしにとっては、

★怖がらせることが主眼の超常現象(科学的にあり得ない出来事)を描くのがホラー。

★怖~い超常現象を描きながらも、そこに最終的には科学的な、論理的な落とし前がつくのが怪奇ミステリー

(伝説の魔物が跋扈して村人を次々と襲う! ・・・と思ったら、実際には伝説を隠れ蓑に巧妙な殺人計画を企てた犯人の仕業だった、とかね。)

という理解なのです。

つまり、まったくの別物!(笑)

・・・なんだけど、怖い話が嫌いな人にとっては、どっちも同じことかも(汗)。



ともあれ>>

三津田さんのこのシリーズ。

刀城言耶(とうじょうげんや)というのは、探偵役をつとめる怪奇・幻想作家です。

戦後まもなく(昭和30年代くらい)の日本各地を渡り歩き、民俗採訪(というよりも怪異譚蒐集)に明け暮れる放浪の作家・・・という設定。

比較的若く(20代後半)、生活に困っていない(実家がまあまあの名家、父親が高名な私立探偵)。

そしてジーンズをはいている他は、イメージ的には金田一耕助じゃないかと思います。

さて、この『凶鳥』。

文庫になった順番でいうと五冊目なんですよね。

シリーズ前作は古いほうから、

『厭魅(まじもの)の如き憑くもの』

『首無(くびなし)の如き祟るもの』

『山魔(やまんま)の如き嗤うもの』

『密室(ひめむろ)の如き籠るもの』

で、本作品よりも新しいのが、

『水魑(みづち)の如き沈むもの』

あとはまだ文庫化されてないものが二本、かな。

でもこの『凶鳥』、刀城言耶シリーズの長編としては、実際には『厭魅』のすぐ後に書かれているんだそうです。

シリーズ2作目、ってことですね。

ややこしい。

なんで古い順に文庫化してくれないのか・・・(笑)。



この作品の特徴>>

※若干のネタバレあり。

刀城言耶シリーズ作品はいずれも、タイトルどおり、おどろおどろしい伝奇ホラーテイストたっぷり。

秘境の村に昔から伝わる恐ろしい化け物だとか、決して足を踏み入れてはいけない忌み山だとか。

奇怪な因習や、謎めいた言い伝え。

つまり、コワイ。

横溝正史の世界的なこわさですね。

・・・ですが、『凶鳥』はシリーズ中では最もあっさりしてる、と思いました。

それが第一印象。

おそらくそれは、作品中の被害者たちが謎の消失を遂げるからであろうと思います。

影も形もなく、忽然といなくなってしまう。

要するに、凄惨な死体の描写などが少ない。

それがあるかないかで、「おどろおどろ度」はずいぶん違いますね(苦笑)。

そして第二印象が、

「え、本当にこれでおわり?」

・・・っていう、微妙な消化不良感。

密室で人間が次々と消えていった理由は、むろん最終的には説明されるわけですが、それらはすべて刀城言耶の推理。

明晰な論理による推理なんだけど、でもなあ。

死体がない以上、それは絶対に証明されることがない。

なんせカンペキな消失、ですからね。

犯人(と目される人物)も消えてしまった後のことなので、自白も望めない。

警察が捜査を始めて、主人公の推理が正しいことを裏づける客観的な物証を見つける・・・でもない。

それ以上ホント、どうしようもないのですね。

ここが、非常に気になりました。

「証明は以上。ほかに脱出方法はない。だからこれが正しいのだ」

という小説の流れに、納得が行くかどうか。

そこが、本作品を評価するかしないかに繋がると思います。



あらすじ>>

瀬戸内海に浮かぶ鳥坏島(とりつきじま)。

そこには、兜離の浦(とりのうら)=その周辺の漁場一帯の地名=の民の信仰を集める鵺敷(ぬえじき)神社の拝殿が設けられていた。

その拝殿の中の「大鳥様の間」に立つのは、巫女である朱音。

彼女は、鵺敷神社に伝わる特別な神事、「鳥人の儀」を18年ぶりに執り行うことにしていた。

刀城言耶は伝手を頼りに特別に許可を取りつけ、その秘儀に立ち会うことになった。

兜離の浦の青年団の代表者など、他に立会人は6名。

言耶は秘儀自体への興味もさりながら、別の目的があった。

それは、18年前の「鳥人の儀」で起きた、不可解な人間消失事件の謎を解き明かすことだった。

荒天の中、日没とともに始まった「鳥人の儀」。

そこで言耶ら一行は、想像を絶する奇怪な体験をすることになる―――。



さらに感想>>

「この世界はどこか物足りない」

とね、まず思ってしまいました。

面白い話だし、本格ミステリとしての要件も揃っている。

最後にはあっと驚かされた箇所もある。

大きな謎と小さな謎が絡み合って流れていくプロットは悪くないと思う。

でも、なんだろう?

『厭魅』や『首無』は、これでもか!という謎と、伝説と、怪奇現象のてんこ盛り状態。

いい加減お腹いっぱいだったのに(笑)、それでも一気に最後まで読ませる勢いがあった。

「こんなコテコテの妖しげな世界がどこにあるんだよ!」

と思いながらも、丁寧に描写された濃厚な世界に引き込まれ、その中で恐怖もカタルシスも味わえた。

そんな気がします。

だけど『凶鳥』には、そこまでのパワーが感じられない。

引力がやや弱いというか、世界が薄いというか。

どうしてだろうなあ。

文章中の細かいミス(編集者が手を入れて直すべき表現のダブり、もたつき、タイポなど)が目について冷めた気持ちになる・・・なんてのも、これまでは体験したことがなかった。

ミステリなんて、いったん話に夢中になってしまえば、続きを知るのが最優先。

多少のムチャ展開も誤植も、類型的な人物描写も、まあ許せちゃうものなのにね・・・?

それが今回なかった。

途中、そういえば思いがけない?冒険譚があります。

あるんだけど、そこにもイマイチ盛り上がれなかった。

言耶の発見が、どこか取ってつけたみたいで。

う~ん。

わたしの気分が乗らなかったから?

(ミステリ世界=虚構で遊ぶ気分でないとき、というのはある。)

『厭魅』や『首無』クラスの小説に慣れて、さらに大きな驚きを求めてしまったから?

それとも本当に、この作品はイマイチどまりなのか。

そのあたり自分でも判断がつきません。

うぐぐ。

そのうち、もう一度じっくり読み返さないとダメかなあ。





●それでは、

またね。。。

タグ : 三津田信三 ミステリー サッカー

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